浅田次郎さんの執筆された作品を紹介しています。
阿部看護婦長、またの名を“血まみれのマリア”は心に決めた。 温泉に行こう。 雪に埋もれた山奥の一軒宿がいい…。
大都会の野戦病院=救命救急センターをあとに、彼女がめざしたのは―なんと我らが「プリズンホテル」。
真冬の温泉宿につどうのは、いずれも事情ありのお客人。
天才登山家、患者を安楽死させた医師、リストラ寸前の編集者。
命への慈しみに満ちた、癒しの宿に今夜も雪が降りつもる。